おすすめの舞台「カラフルメリィでおはよ」
ナイロン100℃、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作。大学の時、確か後輩の小宮だったと思うが、ビデオを見せてもらった。
この作品を見ていなかったら、僕は演劇を続けていなかったと思う。僕にとってみてはそれぐらいの作品。面白いとか、楽しいとかそんなストレートな表現はできなかった。「やられた」だとか「悔しい」だとか「ああー。」とか、とにかくとてもとても様々な感情表現を持ってしても言い表すことができない作品。僕は、無抵抗のまま話に引き込まれた。初めて見てから6年以上経つと思うが、見る度に新鮮だ。恐い。
演劇というものをどう定義つけるかは、人様々だし、自由だと思う。ただ、「コウイウモノダ」という定義そのものが、演劇が持つ自由を奪う事って往々にしてよくある事だと思う。人生も同じ。
「自分は自由じゃない」という言葉に社会人はつい逃げ込みがちだ。けど、この作品はとても自由だった。今見ても変わらず自由だ。いつの日か超えなきゃいかんと真剣に思う。そう思い、行動し続ける事を止めちゃいかんのだろうな、と本能的に感じる。自由ねえ。
永井と小宮、大変お勧めの作品です。[2005.1.12]永井
http://www.sillywalk.com/nylon/